君はコードギアスを知っているか。
コードギアス新シリーズ！「奪還のロゼ」みてきた！ので、忘れないうちに感想とかいろいろ残しときます。すっごいネタバレしてるので未見の方はご注意を！！
ﾟ+｡*ﾟ+｡｡+ﾟ*｡+ﾟ ﾟ+｡*ﾟ+｡｡+ﾟ*｡+ﾟ ﾟ+｡*ﾟ+
以降ネタバレあり感想！！！
ﾟ+｡*ﾟ+｡｡+ﾟ*｡+ﾟ ﾟ+｡*ﾟ+｡｡+ﾟ*｡+ﾟ ﾟ+｡*ﾟ+
「奪還のロゼ」は2019年に公開された映画『コードギアス 復活のルルーシュ』の続編にあたる作品で、全4幕からなる。それで、第一幕（1～3話）がこのたび2024/05/10に劇場公開された。
監督は「ギャラクシーエンジェル」の大橋誉志光（よしみつ）さんで、シリーズ構成は「プリンセス・プリンシパル Crown Handler」の木村暢（のぼる）さん！とりあえず知ってる作品の名前出しちゃったけど、他にもいろんな有名アニメ担当してらっしゃるすごいクリエイターさんたちです。
アニメ版の脚本が大河内一楼さんで、劇場版で木村暢さん！……って流れ、個人的にすっごいプリンセス・プリンシパル思いだしました。おすすめアニメです。見てみて。
そんなこと考えてたら……あれ思ってたよりプリプリ……！？ってなってくるのが「奪還のロゼ」です！ということでストーリー振り返りつつ感想語り！
あらすじ
ブリタニアが帝政を廃止し、超合衆国に加盟してからしばらく。その変化を受け入れない一部のブリタニア勢力が合衆国ニッポン・ホッカイドウブロックを武力制圧し、ネオ・ブリタニア帝国の建国を宣言した！その中心には仮面の男ノーランドがいる。なんかガンダムみたい。
で、超合衆国と契約してる黒の騎士団はもちろんホッカイドウ奪還に臨むんだけど、ネオ・ブリタニア側はエネルギー障壁「シトゥンペの壁」を起動！
これはサクラダイト＿＿コードギアス世界のロボット兵器・ナイトメアフレーム（KMF）の動力に使われてる重要素材＿＿のはたらきを抑制するバリアで、もともと対ブリタニア用に開発されてたらしい。だけどホッカイドウ領主・皇重護（すめらぎ じゅうご）は殺害されて、シトゥンペバリアも敵のものに！
黒の騎士団はこれに苦戦を強いられて、ホッカイドウではまたしてもイレヴン差別が行われることになります。ちなみに「シトゥンペ」は人に危険を告げる神としてアイヌに伝わるシトゥンペカムイに由来してるみたい。
そして舞台はネオ・ブリタニア誕生から4年後の……光和7年！
ホッカイドウ最大のレジスタンス組織・七煌星団（しちこうせいだん）は、現状を打開するために「ナナシの傭兵」に協力を仰ぐのでした＿＿っていうのが導入部。
夜に咲く薔薇と燃ゆる灰
で、このナナシの傭兵っていうのが、ブリタニア人なんだけどネオ・ブリタニアの貴族とか高官を暗殺してきたスーパー兄弟！とにかくKMF戦闘に長ける兄アッシュと、人当たりが良くて頭脳明晰な弟ロゼ。ロゼが作戦を考えて、アッシュがそれを実行するって役割分担で動いてる。
そんなロゼ・アッシュにもたらされたのは、皇帝直属の騎士団「アインベルク」に属するグラン・グリード兄弟を倒してほしいという依頼。アインベルクはネオ・ブリタニア版ナイトオブラウンズってかんじの組織で、メンバーそれぞれには実力に応じてチェスの駒になぞらえた称号が与えられてる。
この二人は下位の「白のポーン」「黒のポーン」で、とにかく悪い。テロリスト鎮圧って名目で日本人を虐殺してるらしい。ロゼは引き受けた！って言って作戦開始。
これにグランもグリードもすっごい舐めてかかるんだけど、アッシュ兄さんはKMFでめちゃくちゃ変態みたいな挙動して、一機で敵を全滅させてしまう。
兄さんのKMFは「Zi-アポロ」って名前で、なんか必殺モードみたいなのがある。かっこいい。……まって必殺モード前に見たことある。これシャリオくん使ってたやつ！？
って調べたら思いっきりかいてた。メギストスゼータ。シャリオくんのメギストスオメガ！だったよね。なんでジルクスタンの技術……ロイドさんなんかやった……？
そんなこんなでグランは兄さんに一刀両断。グリードも作戦指揮室までロゼに侵入されてて後がない。そこでロゼはウィッグを外し、変声機を解いて……自分の正体を明らかにする。彼＿＿否、”彼女”こそは＿＿ホッカイドウ領主・皇重護の娘・皇サクヤであった！！え！！！？うそ！！！？！？好き……………………
ここでギアス濃度いっきにグーーーーーンって上がった。サクヤはブリタニア皇族の血も引いてて、なんかすっごいルルーシュ。「頭脳明晰な作戦担当」ってプロフィールでルルーシュポジなんだ～とは思ってたけど……もともと高貴な身分だったひとが、名前を、出自を偽って復讐のため動くのってちょっとルルーシュすぎる！嘘つき主人公……よすぎ。
ふつうに「中性的な美少年キャラ」だと思ってたから種明かしですごいビックリしたし、「こういう再構築でくるんだ～！！」ってひねりも効いてて感動した。
おまえ……アバシリに捕まってるはずじゃ……。グリードは動揺して、収容所にいるのが影武者だって気付く。そしてサクヤは己の"声"に宿る魔力＿＿絶対遵守のギアスをもってグリードを自害させるのだった。
ギアスの一話といえばこれ！みたいな自害。サクヤのギアスはルルーシュみたいな光情報じゃなくって、声として放たれて耳→大脳の経路で働きかけるっぽい。イメージ映像もいつものと違って、ルービックキューブ的な……段階的に思考回路入れ替えてく感じになってた。ちょっとこわい。
正確な文言は忘れたけど、命令も「殺した日本人の100倍救え、できないって言うなら自害しろ」みたいな感じだったはず。ルルーシュの「お前たちは……死ね！（直球）」と違ってなんか婉曲的っていうか新鮮な言い回しだった。
偽りの花弁たち
続いて2話！
七煌星団は兄弟の実力を認めて、一緒に団長を奪還してくれないか！って頼む。七煌星団の団長・黒戸剣成（くろと けんせい）は元日本解放戦線のメンバーで、すっごい指揮官だったんだけど、今じゃアバシリ収容所に捕まって処刑も近いとか。ロゼはそれを支援しながら、かねてからの悲願だったサクラ救出作戦を実行しようとする。
サクラはサクヤの影武者で、かけがえない親友だった。自分のかわりに捕まった彼女を助け出すために、サクヤはギアスを使って憎き父の仇＿＿アッシュ・フェニックスの弟になったのだ。
そう。実は兄さん、「皇重護を殺したのは俺だ……」みたいなことを言ってたらしいのです。これがよくある「皇重護を殺したのは俺（のようなもの）だ……」なのか、普通にアサシンとしての依頼でやっちゃったのか分かんないけど、サクヤは密かに兄さんのことを恨んでます。なんなら「目的達成したら殺す……」とか言ってる。偽の弟……サクヤさまロロ要素もあるの……？
そしてついに念願かなってサクラと涙の再会！するサクヤだったんだけど、そこに「白のクイーン」キャサリン・サバスラが襲来！サクラは政庁に連れ去られてしまう……。
サバスラちゃんはこの子。ギャル。めっちゃ着崩してる。自撮りとかもめっちゃする。んだけど、つよい。つよいCV.東山奈央。こういうキャラが油断ならない強敵してるの、いいよね……。
あと一歩だったのに……！けど絶対諦めない……！！サクヤはぐっと前を向いて、黒戸を牢から解放します。ふたりとも旧知だったみたいで、ここでまたサクヤ様ウィッグ脱いでる。あ～こういうやりとり見たことある～～！！ルルーシュがキョウトのおじさんに素顔みせてた時みたいなシチュ。反逆のときいっぱい見たことある気がする。
Re; Build
さて3話！兄さんによって「黒のナイト」アーノルドは討たれ、黒戸おじの活躍もあって「白のナイト」ヒースも散った。アインベルク相手にこんなにやれるなんて！七煌星団がワーッて活気づくなか、ロゼとアッシュは一時休息を取ることに。まったりギャグ回！ここめっちゃコードギアスだった！コードギアスってシリアスな本筋の中に日常コメディみたいなの挟んでくるのほんと好きで、それでいて本筋も止めたりしない……どんどん状況進めてくとこがまた大好きだった。それですこの回！！
ネオ・ブリタニア内の協力者ナタリア・ルクセンブルグのはからいで、彼女が作った日本人居住区のカフェに赴くサクヤ。ユフィの特区日本みたいな感じで、ここでは日本人は日本人としての権利を主張できるらしい。
ナタリアと喫茶店のマスター、あと従業員の江間（えま）メイちゃんはみんなサクヤの事情を理解してて、サクヤ様はなんだか気が楽。声も姿も偽らなくていい……ありのままのサクヤを受け入れてくれる、そういう癒しの場所。
で、サクヤ様はそんなこんなで喫茶店の手伝いをすることになるんだけど、なんでかそこにアッシュ兄さんが来店する。「！！？」ってなるサクヤ様。好き！！！！！アーサーがゼロ仮面持ってっちゃうときみたいなたのしさ。
事情を聞くと、メイちゃんがチンピラブリタニア人に絡まれてたとこを兄さんに助けてもらったとのこと。ちなみにこのとき兄さんはいぬエサ買いこんでた。兄さんは捨て猫とか捨て犬ほっておけないタイプで、どんどん拾ってくるからサクヤ様が頑張って世話してるらしい。
いらっしゃいませ～といちメイド店員のフリしてアッシュに探り入れてみるサクヤ様。ふむ……ひとまず正体はバレてないみたい……と胸を撫で下ろすサクヤ様だったけど、対する兄さんはなんだかやたら饒舌。聞いてもないのに自分のことめっちゃ早口で話しはじめる。このときサクヤ様（もしかして悪いひとじゃないのかも……）とか考えてるんだけど、兄さんはもうすっごいドキドキしてる。兄さんはメイド姿のサクヤさま……「ラズベリーさん」に惚れてしまったのだ！もうおもしろすぎる。最高。。。
兄さんKMF動かしてるときクールでかっこいいのにそれ以外なんかずっとかわいい。異性に免疫ないかんじとかモフ犬ズとたわむれてるのとかキービジュからぜったい分かんないやつ……かわいい。すき。やっぱり俺（のようなもの）だ……なんじゃ？？
そしてその夜……若き皇帝カリス・アル・ブリタニアの急死とサクヤ（サクラ）の新皇帝就任が報じられる！やられた！ロゼは悲痛に表情を歪め、そして彼の言葉を思い出す。
『王の力はお前を孤独にする』
L.L.を名乗ったかの男は、この運命を示唆していたのだろうか。
事態を手引きするのは「白のキング」ノーランド・フォン・リューネベルク……強大な相手を前に、ロゼは嘘とギアスを武器に立ち向かっていくこととなる。全てはこの地を＿＿親友を奪還するために！
……この落差！！！！！！コードギアス！！！！！
学園祭回でユフィが行政特区宣言したときとか、鬼デート回でルルがひいひい鳴いたあとシャーリーが記憶取り戻したときとかこんな感じだった。こういう毎話毎話のクリフハンガーってコードギアスのたしかな魅力のひとつ！
「奪還のロゼ」第一幕をみて感じたのは、「コードギアス（特に反逆のルルーシュ）」って作品をいちど分解して、その魅力を分析したうえで再構築した……って印象。
ロゼ＝サクヤ様に仕込まれてる「嘘」「仮面」のギミックはほんとに惚れ惚れして……まってギミックで気付いたけどチョーカーってあれゼロ仮面の代わりなんだ！！！！
チョーカーOFFにしたら瞳の色も戻ってCV.上田麗奈さんになる……「皇サクヤ」になる。ひとたびONにしたら、CV.天﨑滉平さんの「ロゼ」になる。あとルルがギアス使うときにゼロ仮面ちょっとオープンする所作にもかかってる。「ロゼ」がゼロ意識した名前ぽいのは感じてたけど、「ロゼ」そのものがほんとにゼロと同じ仮面だったなんて……！ロゼ＝薔薇で男装にかかってそうなのもいい。すごすぎる。
サクヤ様がルルーシュでロロなのに対して、兄さんはスザクしてる。KMFの変態操縦もだし、なんだか罪背負ってそうなところ……。
そしてサクラちゃんがナナリーポジ！新皇帝にさせられて主人公がぐぬぬするとこまでナナリー！
あとアバシリ収容所でサクヤ様が変装解いてやっと会えた……！するとこすっごいプリンセス・プリンシパルだった。あれも本物のお姫様が偽物のお姫様（顔そっくりな親友）と立場入れ替わっちゃって、王宮に捕らわれた友達助けるために名前と姿変えてスパイになった……ってお話です。
ナナリーはルルーシュに庇護されるだけの存在じゃなくって、ストーリーの中でどんどん成長していったから……サクラちゃんもこの後いろんな自覚とか得ていくのかなって思う。「主人公と瓜二つ」ってすっごいポテンシャル高いキャラ属性だし、それぞれがいま敵対陣営にいるシチュもおいしい。今後がいちばん楽しみな子です！！
そしてラストにしれっと出てくるL.L.！C.C.いないのかな。ギアスの欠片回収の旅してるらしいので、サクヤ様のギアスは欠片由来なのかも。
ホッカイドウを舞台に日本VSブリタニアの図式や反逆の登場人物をリビルドしつつ、旧作キャラを投入してくるのがほんとにすごい。嬉しい。この「リビルド」のすごさっていうのは、旧作の単なる模倣とか、リフレインになってないとこにある！
みんなしっかりキャラ立ってて、旧作のエッセンスこそ随所に感じるんだけど、ちゃんと「奪還のロゼ」のキャラとして好き。そんな絶妙な配分だからこそまごうことなき「コードギアス」として引き込まれて、その上で新鮮に楽しめるんだと思う。
ほんとに練って作られてる感じがするので、第二幕以降はどんな「リビルド」が見れるんだろうって今からすっごいワクワクしてます！！あとリビルドといえばダモクレスなんか再建されてるじゃん。ノーランドさん何してるの……。
ノーランドさんは寡黙な人で、強いらしいんだけど何考えてるのか全然分からない。でもサクヤ様と同じく……そして物理的にも「仮面」を身に付けてるひとだから、やっぱりこの人もすごいコードギアスなんだろうなって思う。OPの最初もこの人だし、明らかにすごいドラマの予感……。
さいごに
リアタイ勢ではないんだけれど、『コードギアス 反逆のルルーシュ』は私をおたくの道に引きずり込んだ罪深い作品です。私はこれに出会ったせいで今こんなおたくなんだと思うし、これに出会ったおかげで今こんなおたくなんだと思う。それぐらい衝撃的なアニメでした。
そんなだいすきな「反逆のルルーシュ」の魅力を分析して、現代に新たな形で届けてくれる「奪還のロゼ」は、やっぱりとっても嬉しいのです。楽しいのです。幸せなのです！
第二幕は6月7日公開……このキービジュもすっごい良い。今からとっても待ち遠しい！！ぜったい見ますーーーー！！！！！
