ぽむぜろアーカイブ

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イベントストーリー「白亜の予告状~虚飾の館と美学の在り処~」を読みかえす!【Scenario Archive】

新たな七囚人・慈愛の怪盗が仕掛ける暗号に……メイドなゲーム開発部が挑む!「白亜の予告状」イベントを読み返そうって記事!
本編は2023/04/26に公開された。

ゲームセンターでいつものように遊んでいたモモイは、あるとき銅田明太郎という美術商よりC&Cリーダー・美甘ネルと間違われ、一方的に仕事を押し付けられてしまう。しかし引き受けてしまったものは、どうにか応えなければいけない……それに、依頼内容はただの掃除であるという。それなら事が露見する前に、内々で片付けてしまおう!
ということでメイド服に着替えたゲーム開発部の面々は、「C&C」を装い明太郎の屋敷に赴く。

だがC&Cにとっての“掃除”が通常のそれであるはずもなく……。

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明太郎の依頼内容とは、七囚人のひとり「慈愛の怪盗」から美術品を守り抜いて欲しいというものだった。怪盗から送られてきたという予告状には、ターゲットを示唆するような暗号が。彼女の狙いは、どうやら展示予定の絵画の一つであるようだが……?

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1日目。屋敷でゲストを招いたパーティーが開かれるなか、一行の前にバニーガール姿のトキが現れる。彼女もまた作戦行動中のネルたちから「慈愛の怪盗」の調査を任されたのだという。珍妙な衣装については、過去の作戦記録を参照したトキが「C&Cの潜入作戦といえばバニー」だと誤った判断を下してしまったようだ……。

その時、屋敷全体が突如停電に襲われる!一瞬後、階段上には純白のマスクで素顔を隠した少女が!__慈愛の怪盗である!ゲーム開発部とトキは、怪盗迎撃のため手を結ぶことを決める。

2日目。停電の瞬間に、先生の足元には怪盗の通信機が転がってくる。怪盗は「貴方がたは騙されております」と意味深なメッセージを告げ、一方的に通信を切ってしまったが……どうやら彼女の予告状にヒントがあるようだ。

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思えば、明太郎は予告状の暗号が完全に解ける前にターゲットを絵画と断定していた。その様子はやや不自然であったといえる。更に、美術品の展示中に彼は姿を晦ましていた……あれほど怪盗を警戒しておきながら!
そこで改めて予告状の解読に挑んだ一行は、屋敷の隠し階段を発見する。

地下深くへと続く階段を下りた先、そこに広がっていたのは闇オークション会場であった!扱われているのは犯罪組織の間で取引されていた美術品ばかり……トキの目的は、「慈愛の怪盗」を通じてこれら盗品の行方を明らかにすることにあったという。

違法取引の現場を目撃された明太郎は、玄龍門より雇った警備隊を動かして一行を包囲する。窮地に陥ったモモイたちを助けたのは……なんと慈愛の怪盗であった!

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慈愛の怪盗が狙っていたのは時計王の冠という美術品であった。
「美術品は人の目に触れてこそ価値を成すものである」と考える彼女は、オークションによって王冠が裏社会へと流れることを阻止せんとしていたのだ。もっとも彼女には、明太郎の手から盗み出したそれをヴァルキューレに渡すつもりなど毛頭なかったのだが……。

美術品の真の価値を理解できるのは自分だけ。よって世界が真の美学に目覚める日まで、優れた美術品は自身のもとで独占・管理する」。それが彼女の言い分であった。

主張の是非はともかく、この場において慈愛の怪盗とトキ、そしてゲーム開発部の目的は同じだ。一行は同盟を結び、玄龍門の警備を突破して遂に「時計王の冠」を確保する!

が、やはり最後の最後で怪盗は同盟を破棄。戦闘の末に、モモイたちは何とか王冠を取り戻すのだった。

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怪盗は去り際に催涙弾を爆発させ、またも先生の足元に通信機を残していく。煙の中で繰り広げられる束の間のやり取り__その中で、怪盗は世間には理解されがたい己の思考に少しでも寄り添おうとしてくれる先生に興味を抱く。

「一つ、お伺いしても?こんな私でも……まだ、先生の生徒でいられますか?」

「……うん、もちろん。みんな大切な生徒だよ」

怪盗は沈黙ののち「清澄アキラ」という名を先生にだけ明かし、その姿を消すのだった。

 

ネルたちの登場によって明太郎の身柄は無事拘束された。依頼主が逮捕されたことでゲーム開発部は任務報酬を失うも、その代わりに盗品に懸けられていた懸賞金をGET!ネルたちにも怒られるどころか活躍を認められ、一行は笑顔と共に日常へと戻っていくのだった。

 

『……うん、もちろん。みんな大切な生徒だよ』

「……」

『……うん、もちろん。みんな大切な生徒だよ』

「……先生」

『……うん、もちろん。みんな大切な生徒だよ』

夜の街を一望できる、どこかのビルの屋上で。慈愛の怪盗__アキラは、録音機に残された先生の声を繰り返し再生していた。

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「こんなにも胸が締め付けられるなんて……この鼓動は一体……」

「ですが苦しくは……むしろ、幸せな気持ちに」

「先生、いつの日か__この気持ちの名を、頂きに参ります」