ぽむぜろアーカイブ

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メインストーリーVol.2 時計じかけの花のパヴァーヌ編2章「友情と勇気と光のロマン」を読みかえす!【Scenario Archive】

明らかになるミレニアム生徒会長!C&C5番目のエージェント!そしてアリスの正体!急展開を迎えるパヴァーヌ編2章をいっきに読み返そうって記事!
2022/11/23に前編、12/07に後編が公開された。

①ゲーム開発部の日常

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「鏡」をめぐる騒動から暫くして。セミナー会長・調月リオヒマリを呼び寄せ、「アリス」の正体に関する意見を交わし合っていた。

アリス__AL-1Sとは、無名の司祭が崇拝するオーパーツにして、古の民が残した遺産"名もなき神々の王女"である。それこそが、2人の辿り着いた結論であった。

しかしリオは彼女を「世界に終焉に導く最終兵器」と、ヒマリは「かわいい後輩」と解釈。やはり相容れぬとドローン兵器AMASを持ち出すリオに対し、ヒマリはハッキングを駆使して逃走を図る。だがヒマリの行く手には、「5番目のC&C」が待ち受けていて……。

次のミレニアムプライスに向けて新作RPGの企画会議を開いていたモモイミドリは、ゲームの方向性を巡って衝突。その間に、アリスはユズの命を受けて先生とともにヒント探しの旅に出ることに。

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ミレニアムの生徒たちから可愛がられ、一度は激しくぶつかり合ったネルとも仲良く遊ぶアリスの姿を、先生は微笑ましげに見つめるが……そんな「平凡な日常」は、前触れなく崩れ去ってしまうのだった。

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②魔王の覚醒

きっかけは、ミレニアム郊外で複数の奇怪なロボットが発見されたことにあった。電源もポートも無く、そも表面に継ぎ目すら無い。ヴェリタスから相談を求められた先生やモモイたちはロボットの正体について頭を悩ませるが、そこでアリスは一人、何かに導かれるかのようにしてふらふらとロボットのもとに歩み寄っていく。

そしてアリスとロボットが「接触」したその瞬間、モモイの持っていたゲーム機がひとりでに起動。直後、ロボットとアリスの瞳には紫色の不気味な光が宿る。

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「コードネームAL-1S起動完了」

プロトコルATRAHASISを実行します」

愕然とするユズたちに対し、淡々とロボット兵たちの砲門を向けるアリス。ヴェリタスの部室が破壊の嵐に呑まれるなか、アリスは攻撃目標の生存を確認するとレールガンにエネルギーを充填し始める。
すんでの所でネルが駆けつけ、アリスを気絶させたことで事態は収束するが……モモイは重傷を負い、昏倒状態に陥ってしまうのだった。

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③5番目のエージェント

正気を取り戻したアリスは己自身を責め苛んで、今にも押し潰されそうになっていた。
先生は彼女を励まそうとするが、そこにリオが現れてアリスの正体が「未知から侵略してくる不可解な軍隊」__Divi:Sionの指揮官であることを告げる。
アリスは生命体ではなく、それに似た姿を取っているだけの……危険極まりない兵器なのだと。アリスは彼女が思うような「勇者」ではなく__むしろその反対。世界に滅びをもたらす「魔王」なのである。故に、アリスはこの世界に存在してはならないのだ……。

リオの放つ冷徹な言葉が、アリスの心に深々と突き刺さる。先生やミドリたちは当然ながら憤慨するが、そこに真理が含まれているのもまた事実だった。

リオはアリスのヘイローを破壊するべく、ネルに彼女の確保を命じる。ネルは「胸糞の悪い任務」には付き合っていられないと反旗を翻すが……そこに部長である彼女さえ知らなかった"5番目"のC&Cエージェント・飛鳥馬トキが現れる!

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ネルはリオの作り出した特殊な「武装」を操るトキの前に組み伏せられ、先生やミドリたちもまたリオのAMASによって制圧されてしまう。そしてアリスは悲しげな笑顔を浮かべながら、リオたちに連行されていくのだった。

「大丈夫です。アリスは生命体ではないのですから」
「アリスは、ミレニアムの生徒ではないから。いなくなっても、大丈夫です」

「アリスは……勇者、ではないから……」
「アリスは……だい……じょうぶです」

「みんな、アリスと一緒に冒険してくれて、ありがとうございました」

「アリスは……今まで本当に幸せ……でした」

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④要塞都市エリドゥ

沈痛な表情を浮かべるゲーム開発部やC&Cの面々だったが、意識を取り戻したモモイの「そんなの納得いかない!」という単純明快なひとことを受けてリオと戦う決意を固める。
ユウカとノアの調査によれば、リオはセミナーの予算を横領してキヴォトスの終焉を阻止するための要塞都市「エリドゥ」なるものを秘密裏に建造していたらしい。アリスが攫われたのはその中央タワーだ!

一行はヴェリタスの支援を受けつつ物流輸送用の無人列車でエリドゥ内部へと侵入。C&Cがトキを引き付けているうちに、先生とゲーム開発部、エンジニア部はアリスの奪還へ急ぐ。
しかしその作戦もリオの読み通りであった。リオは最大の敵であるネルをトキに注力させると、先生らのもとに超火力兵器“アバンギャルド“を差し向ける。窮地に陥るモモイたちであったが、チヒロが差押品保管所より「」を奪取したことで形勢は逆転。リオのコントロール権を剝奪し、アバンギャルド君の撃破に成功するのだった。

コールサイン・ダブルオー

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だが中央タワーの前でトキは対アリス用に生み出されたパワードスーツシステム「アビ・エシュフ」を起動。要塞都市エリドゥ全域の演算機能を利用して“未来予知”を行い、あらゆる攻撃を撃墜・回避しながら一行を追い詰めていく。

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アビ・エシュフが陸上戦用であると知ったネルは彼女を屋上に誘い出し、爆破することで強制的に空中戦へと持ち込んでみせる。

結果としてトキを倒すことは叶わず、ネルは深手を負ってしまうが……ユズはネルの攻撃が僅かながらも通用していたことを見抜いていた。

ネルの攻撃が一瞬でも通じたのは、アビ・エシュフが落下への対応に演算能力を割いていたためだ。つまり、演算のリソースには限界があるのである!

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レーザー砲の直撃を受けながら、トキを中央タワーのエレベーターに押し込むネル。

瞬間、ヴェリタスがエレベーターの重力加速度を一気に引き上げる!たちまちアビ・エシュフの回避システムは麻痺。ネルは銃弾の雨を叩き込み、遂に勝負を制すのだった。

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コールサイン・ダブルオー。それはミレニアムにおける、“約束された勝利の証”なのだ。

⑥アトラ・ハシースの箱舟

リオも自分なりの正義と信念、責任感に基づいて行動していた。ただひとつ間違っていたとすれば__誰にも相談せずに一人で全てを判断し、そうして出した結論を他者へと強要してしまったことだろう。リオが愕然とするその傍らで、モモイたちはアリスのもとに駆け寄る。

しかし目を覚ましたアリスは、もはや「アリス」ではなかった。アリスの表層人格は、オーパーツを起動させるためのトリガーAI「Key」によってデータベース深部に隔離されてしまったのだ。

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Keyは己と繋がるエリドゥの膨大なリソースを利用して「アトラ・ハシースの箱舟」起動プロセスを開始。各地にDivi:Sionを出現させていく。
都市そのものを「箱舟」という概念に歪曲し、サンクトゥムを建立……すべての神秘をアーカイブ化することが、Keyに課せられた使命であり目的だった。

リオがキヴォトスの終焉を防ぐためミレニアムの技術と力、資源の全てを結集させて作り出した要塞都市が……今まさに終焉の発端になろうとしている。この事態を招いた責任を一人で背負おうとするリオだったが、先生は彼女が持ち出した「トロッコ問題」の例を用いて「全員で力を合わせて“全てを救う”選択肢を選びたい」と語りかける。

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すると直後、ユウカとノアがエリドゥ自体の電源をシャットダウンするではないか!エンジニア部もそれに続き、アバンギャルド君Mk.2を駆ってDivi:Sionたちを蹴散らし始める。

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さらにエイミによって隔離施設から救出されていたヒマリも駆けつけ、モモイたちに精神ダイブ装置の使用を促す。アリスの人格が完全に塗り替えられてしまう前に、データベース深層に眠る彼女を叩き起こしてくるのだ! 

⑦わたしたちのクエス

ダイブ装置を使い、アリスの精神世界に突入するモモイ、ミドリ、ユズ、先生。
大切な人たちが苦しんで傷つくのなら自分はこのまま消えるのが正しいのだと悲しげに呟くアリスに対し、4人はそれを真っ向から否定する。
ミレニアムプライスで受賞し、部活を守れて、ただ怖いだけだったネルと一緒にゲームをするような仲になれたのも……全部、アリスがいてくれたからこそなのだから。

「たとえアリスが魔王だったとしても、そんなの関係ないよ……!そんなの、ただのジョブにすぎない!自分が誰なのか、それは自分自身で決めるものだよ!」

「アリスは、ただ自分がなりたいジョブを選んで転職すればいいんだよ!」 

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「アリスは……魔王なのに……世界を……滅ぼしてしまう……のに……」

「いいんですか?みんなと一緒に……クエストを続けても、いいんですか?」

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「それなら……アリスも!勇者になって……!みんなと……」

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「モモイ、ミドリ、ユズ。そして先生と……冒険を続けたいです……!」

アリスが本心からの願いを叫んだとき、精神世界に「光の剣」が現れる!

『王女よ……あなたのその力は、世界を滅ぼすために存在するというのに……!』

Keyが狼狽するなかで、アリスは光の剣を掴み、力強くまっすぐに言い放つ。

「違います!アリスのこれは勇者の武器です!」
「なぜなら!アリスがそう決めたからです!」

眩いばかりの光が弾け、Keyは消滅。意識を取り戻したアリスは、ゲーム開発部の面々とひしと抱き合うのであった。

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事件は一件落着。リオは簡素な謝罪文を残して失踪し、行くあてを失ったトキはC&Cに合流することとなった。
そしてゲーム開発部は、いつものごとく新作の開発に取り掛かっていた。ドタバタと騒がしく、賑やかに……。

勇者と仲間たちの冒険は、いつまでもずっと続いていくのだ。