ぽむぜろアーカイブ

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メインストーリーVol.3 エデン条約編2章「不可能な証明」を読みかえす!【Scenario Archive】

エデン条約編2章のストーリーを読み返す記事!
2021/10/27に前編が、11/17に後編が公開された。

①疑心暗鬼の闇

第一回公会議において、紛争を繰り返していた各分派はトリニティという1つの連合体へと合併されることとなった。そこで統合に反対したアリウス分派はトリニティの弾圧を受けることとなり、自治区から追放された……そして連邦生徒会さえ捕捉できない場所にひっそりと自治区を作ったのだ。

アズサはそんな「アリウス分校」の生徒である。彼女の生徒名簿を偽装し、トリニティに転校させたのはミカだ。ミカはアズサにトリニティアリウスの和解の象徴になって欲しかったのだという。
エデン条約が締結されれば、ゲヘナを強く憎むアリウスとの和解は不可能になってしまうだろう。その前にミカは、アリウスの生徒がトリニティでも幸せに暮らしていけることを証明したかったのだ。だがナギサに不自然な経歴を疑われ、アズサは補習授業部に入れられることとなってしまった……。

ミカによれば、他のメンバーの選出にも成績以外の隠された理由があるのだという。

ハナコはかつてその優秀さを買われ、ティーパーティーの候補にも上げられていた。ゆえに彼女はトリニティの上層部と繋がりがある……。それに加え、急激な成績の低下と水着徘徊に始まる突然の奇行だ。その豹変ぶりにナギサが疑いの目を向けるのは自然であった。

コハルは彼女の所属する正義実現委員会、ひいてはハスミに対する人質として選ばれたようだ。ハスミは正義実現委員会という武力組織の副部長でありながら、ゲヘナに対して強い嫌悪感を抱いている。 彼女を統制下に置くことがナギサの狙いなのだ。

ヒフミに関しては、ブラックマーケットへの出入りに加えて「犯罪集団のリーダーである」という黒い噂が流れていたためだ。 以前よりナギサに近しい存在であったことも、かえってスパイとしての可能性を浮上させることに繋がってしまったといえる。

一般には「入院中」と伝えられているセイアだが……実際のところ、彼女は何者かの襲撃を受けヘイローを破壊されていた。親しい人物の死を告げられ、ナギサは疑心暗鬼の闇に陥っているのだ。ミカはティーパーティーだけが知るそれらの情報を先生に開示すると、最後にアズサを守ってほしいと言い残して去っていくのだった。

②夜の水着と黄金マグロ

第2次模試を実施した段階では、アズサは58点、コハルも49点を取れるまでになっていた。合格点の60点には届かないが、はじめに比べれば大きな進歩だ。だがハナコは相変わらず一桁台の8点……。

ヒフミはハナコのことを相談するため先生の部屋を訪れるが、そこで当の彼女と鉢合わせることとなる。ハナコはアズサが毎晩寝ずに見張りを行っていることを心配し、先生に相談しに来ていたのだ。落第よりも彼女の健康の方が大事だと語るハナコに、先生とヒフミは補習授業部の真実を告げる。そこで「退学」 の言葉に衝撃を受けたハナコは、これまでの自分の点数が意図的なものであることを告白し、これからは合格点に達するよう最低限努めることを約束するのだった。

大雨の日、落雷で洗濯機が動かなくなってしまったため4人は水着で過ごすことになる。 こんな格好おかしい!と主張するコハルであったが、ハナコやアズサは水着パーティーを心底楽しそうにしていた。
話に花咲かせたヒフミたちは、更に合宿所を抜け出してひっそりと深夜の街へ繰り出すことに。そこでダイエット中にも関わらずパフェを3つも食べているハスミと遭遇した一行は、ゲヘナ美食研究会がトリニティ自治区に侵入したことを知る。

彼女たちはアクアリウムに展示されていた稀少種の"ゴールドマグロ”を強奪しにやって来たのだ!正義実現委員会とゲヘナ間の衝突と見なされては条約締結に支障が出る……ということで、その場に居合わせた補習授業部と先生も事態解決に動くことに。
ハルナアカリジュンコ、そしてゴールドマグロを捌くためハルナたちに無理やり連行されていたフウカの計4人が捕縛され、事態は収拾。先生は「救急医学部」部長・セナの付き添いという名目で現れたヒナに彼女らを引き渡す。
彼女によると、ゲヘナ側でエデン条約を推進していたのはマコトではなくヒナなのだという。ETO誕生によってゲヘナの秩序が改善した暁には、ヒナもようやく風紀委員長の多忙な日々から解放されるのだ。

③第2次特別学力試験

第3次模試の結果は__

『ヒフミ:75点 アズサ:73点 ハナコ:69点 コハル:61点』

なんと全員合格圏内だ! ヒフミは喜び、アズサに「ぺロロ博士」のぬいぐるみをプレゼントする。 アズサはそれをいたく気に入った様子で、 緩んだ笑みを浮かべていた。
だが第2次学力試験前夜、突如として試験範囲の拡大と合格ラインの引き上げが通知される。さらには試験会場がゲヘナ自治区に変更されているではないか!

ゲヘナでは温泉開発部が大きな爆発を引き起こしたとかで風紀委員会の部隊が展開されており、自治区へ侵入したヒフミたちはさっそく発見されてしまう。一行は混乱に乗じて脱獄してきたという美食研究会の車(本来は給食部の新車)に乗り込み、風紀委員会の攻撃や温泉開発部の爆発から逃げることに。

命からがら試験会場に辿り着いた4人だったが、ナギサが流した情報により温泉開発部が一帯を爆破。 試験用紙紛失により全員不合格となってしまう。

第3次学力試験は一週間後。 それまでに合格ラインの90点に届かせることができなければ……4人とも退学だ。

第4次模試__ハナコ:100点 アズサ:82点 ヒフミ:79点 コハル:74点__。

第5次模試__ハナコ:100点 アズサ:94点 ヒフミ:93点 コハル:90点__。

第6次模試__ハナコ:100点 アズサ :91点 ヒフミ:89点 コハル:83点__。

ハナコの教え方も良く、 ヒフミたちは点数を大幅に上げることができた。まだ不安は残るが、試験は明日。全力を尽くすほかない。
だがハナコシスターフッドから聞き出した情報によると、試験会場である第19分館は正義実現委員会によって隔離されているのだという。エデン条約に必要な重要書類を保護する……という名目でティーパーティーから要請があったのだ。試験を受けたければ、正義実現委員会を敵に回せということである。愕然とするヒフミたちの前で、アズサは「私のせいだ」と零す。

④vanitas vanitatum、それでも

アズサはもともと、ナギサのヘイローを破壊するためアリウスから派遣されたスパイだった。アリウスは正義実現委員会が本館から消える明日を狙って、襲撃計画を実行に移そうとしているのだという。そしてアズサは__それを阻止するつもりでいた。彼女は二重スパイであったのだ。
ナギサが探しているトリニティの裏切り者は自分。だから今の状況は、自分のせいだと語るアズサ。そこでハナコはスパイである彼女が補習授業部に残り続けたのは、皆と過ごして学んでいく時間が楽しく、手放せなかったからなのだということを見抜く。なぜなら、彼女もまた同じだったからだ。

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かつての彼女は、少し要領が良いというだけで持てはやされ、期待され……誰にも本心をさらけ出すことができないまま、窮屈な日々を送っていた。このまま嘘と欺瞞の監獄で生きることを選択するぐらいなら、いっそ学園を辞めてしまおうとすら考えていた。わざと落第して、学園から逃げようと……。だが一方でアズサは、短い学園生活に全力だった。
vanitas vanitatum__”全ては虚しい”。アリウスの教義だ。しかしたとえ全てが虚しいことだとしても、それは今日最善を尽くさない理由にはならない。それがアズサの考えだった。そしてハナコも事実、補習授業部で過ごすうちに虚しいばかりであった学園生活に希望を見出すことができるようになったのだ。虚しいことだとしても、諦めてはならない、抵抗をやめてはならない!ならば__ナギサを守って、試験にも合格してみせようではないか!

アリウスの作戦開始と試験開始は同時刻。であれば、こちらが先にナギサを襲撃するまでだ!ナギサを誘拐され、アリウス部隊は動きを早める……が、アズサはゲリラ戦の達人だ。彼女が地道に学園の各所に仕掛けていたブービートラップが炸裂し、補習授業部はアリウス兵の撃退に成功する。
しかしその直後……増援部隊を引き連れて、ミカが姿を現す。

「黒幕登場☆ってところかな?」

「私が本当の、”トリニティの裏切り者”」

⑤トリニティの裏切り者

ミカはゲヘナを心底から嫌っていた。だから、エデン条約なんて受け入れられるはずがなかった。だから、同じゲヘナを憎むアリウスと結託し、ナギサの襲撃を企てた。
ティーパーティーのホストの座を奪い、トリニティの穏健派を追放して、アリウスという武力集団をもってゲヘナに全面戦争を仕掛ける。それがミカの計画であった。セイアのヘイロー破壊に関しては結果的に”そう”なってしまっただけであり、はなから殺害を命じていた訳ではないという。

アリウスの大部隊による包囲__ミカの指示により、正義実現委員会も駆け付けることはない。しかしそれでも、ハナコには勝算があった。彼女はシスターフッドと交渉し、これまで政治への不干渉を貫いてきた彼女らを動かしてみせたのだ。

武装シスターたちの圧倒的な戦力が加わり、追い詰められたミカはついに敗北を認める。そしてセイアが救護騎士団団長ミネのもとトリニティの外で生き長らえていたことを知り、ミカは安堵の表情を浮かべるのだった。

⑥エピローグ

第3次特別学力試験__ハナコ:100点。アズサ:97点。ヒフミ:94点。コハル:91点。無事に補習授業部は全員合格を果たし、ミカは学園の監獄に幽閉された。

 

「……でもまだ、エンドロールには早すぎる」

「このお話がたとえどんな風に転がっていこうと……全ては、破局へと収束していく」

「まだ残っているものがある、これで終幕じゃない……そのことは君がきっと、誰よりもよく分かっているだろう?」