この夏、少女たちの秘めた想いが明かされる__2023水着イベ第ニ弾!「隠されし遺産を求めて」を読み返そうって記事!
本編は2023/07/24に公開された。
①
ある夜、ウイはシスターフッド代表のサクラコから一人呼び出される。なんとサクラコは、ウイが経典を無断複写していたことを掴んでいたのだ!
サクラコはそれを強く咎めるつもりも無かったのだが……公にすることでもないと人目に付きにくい場所に呼び出したのが災いし、ウイの不審と動揺を招くことに。
取り乱すウイと困り果てた様子のサクラコを見かね、通りすがりのハナコは「遺跡の調査を任せる代わりにウイを見逃してはどうか」と提案する。
シスターフッドが無人島で発見したユスティナ聖徒会の遺跡……ハナコはその調査が難航していることを何故か把握しており、古文書解読のスキルを持つウイならばこの件を解決に導けるのではないかと考えたのだ。
ということで、ウイ、ヒナタ、ハナコ、そして何も知らないコハルの4人と先生は夏の無人島に赴くこととなる__。
②
遺跡調査の中で、先生はハナコに今回の事態を手引きしたその真意を問う。一度ははぐらかそうとするハナコであったが、先生からの信頼を無碍にできず答えることに。
ハナコが無関係のコハルまでを連れて調査に乗り出したのは、かつて風邪で夏を楽しめなかった彼女のため……などではなく、むしろ自分自身のためであった。ハナコはこのように穏やかで、「青春」に溢れたひとときを皆で過ごしたいと__ずっと、そう願っていたのだ。
これからはもう少し、ワガママになってもいいでしょうか。恥ずかしげに呟くハナコを、先生は「もちろん」と肯定する。
「そんなに簡単に返事をしてしまって……本当に大丈夫ですか?もしかしたら……先生が思っている以上に、負担かもしれませんよ?」
「年相応の女の子、でしょ?」
そんな先生の答えを受け、ハナコは満足気に笑む。
「……ふふ。では、この先も期待しちゃいますよ?」
「知ってますよね?私、こう見えてもかなり記憶力がいいんです」
③
ゆく先々で現れる聖徒会のミメシス(なぜか水着姿)に翻弄されながらも調査を進める一行だが、遺跡自体に特別怪しい所は見当たらない……。
そこでウイはやや不自然な「レモン農園」の存在から閃きを得て、聖徒会の残した地図に炙り出しを試す。すると地図上には新たな絵柄が現れるではないか!
新たに示された滝裏の洞窟には、棺じみた大きな木箱が隠されていた。一行が箱の中身を確認しようとしたとき……それを阻むようにして大量のミメシスが出現する!
④
木箱の中身は空であった。もともとは何らかの品が保管されていたようだが、長い年月の中で失われてしまったようだ。
おそらく……もともとこの島は聖徒会の訓練場として使われていたが、目を盗み遊ぶ生徒が出てきたことで閉鎖されたのだ。
木箱の正体は、そんな当時の聖徒会が大聖堂に見つからぬようこっそりと埋めた……いわば「タイムカプセル」であったのだろう。
そこでウイは、タイムカプセルを地図ごと元の場所に埋め直そうと提案する。彼女は司書であって、考古学者ではない。できるのは、「彼ら」の意志を尊重することだけだ。
「たとえ誰の目にも触れないとしても、大切な思い出を形として残したい」__それこそが木箱に託された想いであったはずだ。ならば、同じ時代に生まれ、同じ時を過ごしてきた地図とともに……これからもその役目を果たし続けてほしい。それがウイの、司書としての願いであった。
そして後日。
ウイは古書館を訪れたハナコやヒナタに対し、照れながらアイスアメリカーノを振る舞う。それは自分の提案を受け入れてくれた彼女たちへの、ウイなりの感謝であった。
「な、なにニヤニヤしてるんですか!受け取ったら、さっさと出ていってください!」
一方。先生からいきなりプールに呼び出されたコハルは、そこでヒフミ・アズサ・ハナコの出迎えを受けていた。
「みんなで泳ぐのは初めてだよね?……喜んでもらえたかな?」
思わぬサプライズにコハルは笑顔を浮かべ、この機会を用意してくれた先生に小さく感謝を述べるのであった。
「えへへっ……」
「……あ、ありがと」