ぽむぜろアーカイブ

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イベントストーリー「ネバーランドでつかまえて」を読みかえす!【Scenario Archive】

山海経の初イベ「ネバーランドでつかまえて」を読み返そう!って記事。
本編は2021/8/26に公開された。

訓練支援部「梅花園」の教官である春原シュンは、奔放な子供たちや妹のココナに振り回される多忙な毎日を送っていた。
ストレスによる肌荒れを気にした彼女は、不老不死薬の開発を目指す練丹術研究会の天才・サヤを頼ることに。そこでサヤは幼子のような肌を取り戻すことができるという「若返りの秘薬」を手渡すが……それを服用したシュンの肉体年齢ごと若返ってしまうではないか!

サヤが解毒剤の材料を探しに飛び出していったタイミングで、彼女と会う約束をしていた先生が練丹術研究会の部室に現れる。梅花園の園児と間違われたシュンは咄嗟に9歳のシュエリンを名乗り、「シュンお姉ちゃんとはぐれてしまった」のだと話を合わせる。そしてシュエリンは、シュンを探そうと提案する先生に甘えてちゃっかり玄武商会のタンフールーをご馳走になるのだった。

ココナに普段言えない不満をぶつけてスッキリしたシュエリンは、次に茶屋「桃源郷」に赴く。すると偶然にも、そこにヴァルキューレ警察学校生活安全局キリノが現れる。出処不明の銃器が山海経に流れたという情報を掴んだ彼女は、玄龍門と玄武商会の大規模抗争を予期して駆けつけたのだ。ここで抗争を未然に防ぐことができれば、憧れの警備局への転科も叶うかもしれない。

朱城ルミが会長を務める「玄武商会」はキヴォトス中から様々な食材が集うグルメの聖地だ。しかし竜華キサキ率いる生徒会組織「玄龍門」はこの多国籍感あふれる料理を"山海経の伝統と安定を乱すもの"として認めず、敵視しているのである……。

先生との2人きりの時間を邪魔されてむくれるシュエリン。次はどこに行きましょうか……とシュエリンが口を開きかけたそのとき、サヤが解毒剤を持って現れてしまう!
誤魔化しきることもできず、シュエリンはその場から逃走。その様子を見たサヤは、肉体に影響されて彼女の内面までが幼くなりつつあるのではと危惧する。

サヤは様々な手段を講じてシュエリンに解毒剤を飲ませようとするが、上手くいかない。最終手段として先生が直接彼女を押さえつけにかかるが、その現場を目の当たりにしたキリノによってサヤ共々連行されてしまう。

2人がキリノのお説教から解放された頃、日はすっかり暮れていた。先生はサヤに今日の埋め合わせをいつか必ずすることを約束し、シュンのもとに向かう。

「……みんな嫌いです」

「言うことを聞かない梅花園の子たちも、自分の当番を押し付けるココナちゃんも……私を元の身体に戻そうとする先生も嫌いです!」

梅花園の教官には、ものによっては玄龍門の幹部に比肩するほどの特権が与えられている。ただしその代わり、責任も非常に重い。仕事に忙殺され、彼女自身が授業を受けられないなんてこともザラだ。

「責任を負うというのは、すっごく大変です。先生も今日一日私の面倒を見て、疲れましたよね?」

しかし先生は、それ以上にシュンの笑顔を見られたことが嬉しかったと返す。シュンは息を呑む……彼女もまた、子供たちのかけがえない笑顔、その大切さを理解していたからだ。
教官としての責任から逃げ出し、薬の副作用とはいえ子供たちのことを「嫌い」と言ってしまった。そんな自分に、また子供たちの前に立つ資格はあるのだろうか……。表情を曇らせるシュン。
だがわんわんと泣きながら自分を探すココナや園児たちの姿を見たシュンは、微笑んで解毒剤を受け取るのだった。

「あ、シュンおねえちゃん!どこ行ってたのー?」
「ココナちゃんのご飯はイヤ〜!早く作って〜!」

シュンは駄々をこねる園児たちを宥めると、先生に"シュエリン"として別れの挨拶をする。

「またね、シュエリン」

「……はい、また!」

 

後日。お菓子を配るため梅花園を訪れた先生は、”甘える”ことを覚えたシュンによって長時間引き留められることとなるのだった。