ぽむぜろアーカイブ

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エジプト神話で紐解く「セトの憤怒」【ブルアカ考察】

本日2024/3/28より始まった制約解除決戦・セトの憤怒。そこで語られた色んな要素にすっごくワクワクと妄想をかき立てられたので、思いついたことをドバっと書きなぐっていきます!

新たなキーワード「神々の星座」

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コンステレーション・オブ・パンテオン、「神々の星座」。
それは現キヴォトスの概念__「崇高」「神秘」「恐怖」といった枠組みでは捉えきれない、超越的な神格の顕現である。かつては地下生活者も「神々の星座」が存在した世界に属していたらしいが……。

暴風神・砂漠神セト

ここでちらっとエジプト神話の原初をふりかえってみよう!
はじめに無(ヌン)があり、創造神アトゥムよりシュウ(大気)・テフヌト(湿気)がうまれ、そこからゲブ(大地)・ヌト(天空)がうまれ、オシリス・イシス・セト・ネフティスがうまれた。

よくご存知とは思いますが……これは……砂漠と嵐と雷そのものでもあり、その力が意味する憤怒でもあります……。

セト神はヘリオポリス九柱神に数えられる砂漠と暴風、戦争の神!
王位を狙って兄オシリスを殺害したり(のちにオシリスはイシスとアヌビスの尽力により冥界の神として蘇る)、その息子ホルスと長きに渡って争いを繰り広げたりします。

セトと小鳥遊ホシノ

ブルアカでホルスといえば「暁のホルス」こと小鳥遊ホシノ!なんだけど、そのヘイローはセトとの戦いで失われたホルスの目=ウアジェトの目を模してる。っぽい。
ウアジェトの目はエジプト全土を旅し、知恵を宿したのちホルスの身に戻ったとされ、叡智や再生の象徴になったみたい。目が旅するってすごい。

すなわちセトはホルス、オシリスと非常に因縁深い……宿敵とも呼べる存在なのだ!そのうえ砂嵐を引き起こす神だっていう!これアビドスに関わってなきゃウソってレベルじゃない!?ちなみに「アビドス」はオシリス復活の聖地を指す言葉です。

あと地下生活者が前説してるのもあやしい!
総力戦でゲマトリアが前説しがちなのもあるけど……このタイミングで!対策委員会編3章……本格始動しますよ~ってタイミングで!地下生活者でてくるからこれ何らか絡んでくるんじゃないの……?とか思ったりする!

”地下生活者が属していた”世界

新しい世界……ええ、感じます。この世界の異物感を……。
書が変更されルールが変わったのなら、これは……また新しいキャンペーンが始まったということで……。今度の書は……小生に、どんな気付きを与えてくれるのでしょう。
新しい「RULE BOOK(コデックス)」は__学園都市……それに、先生?

地下生活者は世界をTRPGとして捉え、その構造が変わることを「コデックスの変更」と表現している!なんだか「学園都市」になる前のキヴォトスを知ってるみたいで、

貴様らごときが、「ゲマトリア」という崇高な求道を名乗るぅ……?そ、そんなの、ゲマトリアの名が……名が、廃るだろうが___!?!!!

対策委員会編3章プロローグにおけるこのセリフも、旧ゲマトリア(※いまのゲマトリアはかつてキヴォトスに存在した組織の名前を黒服たちが勝手に拝借している)を知ってるからこそ出たものなんじゃない?とかおもったり。

ので、名もなき神々が存在してた時代から今まで生きてきたのかな……って考えてたんだけど、

神々の星座……?それは小生が属していた世界……あの書に記録されている……超越的な存在たちです……。

これは一体……!!?

解釈の方法はいろいろある。ひとつずつ検証していきたい。

説①「神々の星座」と「名もなき神々」は同じ時代に存在した。また、双方はニアリーイコールな存在である。

ちょっとこれは考えにくい気がしてる。名もなき神々って自然崇拝の産物みたいだから、「セト」っていう神話のビッグネームはなんか全然なじんでない。
むしろ……どっちかっていうと生徒に近い?生徒が忘れられた神々なら、セトは「忘れられてない」状態の神ってことになる……。つまり名前のある神!

もしセトの憤怒が同じ時代に存在してたとしたら、無名の司祭さんたちは「こんなの違う!」って言ってただろうし……あれ?名前のある神を信仰してたひとたちがウトナピシュティム作ったりしたのかな?

ともかく、無名の司祭さんたちも「崇高」「神秘」「恐怖」っていう概念をつかってキヴォトスを説明しようとしてるから、「神々の星座」はもっとまるきり別の世界から現れるものなんじゃない?って思う。

説②「神々の星座」は「名もなき神々」よりも古い時代に存在した。

ありえなくない!この場合だと地下生活者さんがほんとにほんとに長生きってことになるんだけど……。もしくは地下生活者さんが時間転移能力をもってて、いろんな時代を飛び飛びに楽しんでるとか!そういう可能性もあるよね。

説③「小生が属していた世界」とは、この現実世界を指す。

ゲマトリアはみんなキヴォトスの外からやってきたひとたちで、「キヴォトスの外」って概念についてはいろいろぼかされてる。おんなじ世界のような、別世界のような……行き来はそんなに難しいことじゃないっぽい。

で、ゲマトリアはキヴォトスって都市をすごくメタ的に捉えてて、その性質を研究するためにわざわざ出向いてる。そこで、たとえば先生やゲマトリアの出身世界がわたしたちの生きるこの世界だとして……。「あの書に記録されている、超越的な存在たちです」の「あの書」ってこの世界の神話文献だったりしない?

地下生活者のことだから全然コデックスのこと指してる可能性も高いんだけど。「よくご存知とは思いますが……」とか言いながらセト神の性質を説明したりしてるし、なくもないライン。

けっきょくどれが正解かなんて分かんないんだけど、
ざっくりまとめると「神々の星座は遥か太古、あるいは別次元の存在で、生徒とは異なりそのものの名と性質の一部を有している」ってかんじ!
名前のある神の力の断片っていうか……キヴォトスフィルター通す前の神性とかって解釈しちゃってもいいのかも。そう考えると激ヤバじゃない??

個人的には……なんらかの理由によってアビドスに現れた(or呼び出された)セトの憤怒が、自治区の砂漠化現象を引き起こしたんじゃないか……とか考えてる。ただの妄想だけど!

制約解除「ペレツ・ウザ」

ここからは余談。今回の「制約解除決戦」ってかっこいいネーミングは、「シッテムの箱の制約解除」を指すものだった!
制約解除により実行されるプロセス「ペレツ・ウザ」は、ゲーム的に「編成可能な生徒数が増える」という形で再現されているものとおもわれる……。

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ここで登場した「ペレツ・ウザ」という単語は例にもれず聖書に記されてるもの!

まずシッテムの箱の元ネタっぽい「契約の箱」っていう神聖なアイテムがあります。

★契約の箱

モーセが神より授かった10の戒律(殺したり盗んだりしてはいけないよ、みたいな教え)=十戒が記された石板を収めた箱。

それを、イスラエル王となったダビデは新都エルサレムに運ぼうとする。牛車で。
するとその途中に牛がよろめいたので、ウザという人物はとっさに箱を支えようとました。しかし箱は超・超神聖なアイテム!不用意に触れたウザは神の怒りを買い、絶命してしまいます。そして以降、その場所はPerez-uzzah(ウザへの怒り)と呼ばれるようになったのです……。

というのがペレツ・ウザにまつわるエピソード。ウザさんかわいそうなんだけど、たぶんこのお話は神の神聖性を表してる……んだと思う。

なんでこのワードが今回使われたかは分かんないんだけど、シッテムの箱が「契約の箱」に由来するものなら、その機能名も聖書のエピソードにいろいろなぞらえてるのかもしれない。

おわりに

おたくはこういう神話とか聖書モチーフの小ネタすきがち。だからブルアカほんとだいすき……。ブルアカふだんずっと「かわいい」を浴びせまくってくるんだけど、ふとした隙にエヴァっぽいワクワク謎ワードしこんでくるからずるい。やめられない。

今回タイトルに「考察」っていれたけど、実際そんな大したものじゃなくて……でもこういう妄想ぶわーって暴走させる時間ってすっごく楽しくて!
結果ぜんぜん間違ってたりはあるんだけど、無我夢中に考えてる時間にこそ価値があるっておもうのです。

いろんな方面から楽しませてくれるブルアカがだいすきです!今日も今日とて……かんしゃあ~~!!!!!

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