ぽむぜろアーカイブ

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限界オタクが推しコンテンツの思い出を記録していきます

エジプト神話で紐解く「セトの憤怒」【ブルアカ考察】

本日2024/3/28より始まった制約解除決戦・セトの憤怒。そこで語られた色んな要素にすっごくワクワクと妄想をかき立てられたので、思いついたことをドバっと書きなぐっていきます!

新たなキーワード「神々の星座」

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コンステレーション・オブ・パンテオン、「神々の星座」。
それは現キヴォトスの概念__「崇高」「神秘」「恐怖」といった枠組みでは捉えきれない、超越的な神格の顕現である。かつては地下生活者も「神々の星座」が存在した世界に属していたらしいが……。

暴風神・砂漠神セト

ここでちらっとエジプト神話の原初をふりかえってみよう!
はじめに無(ヌン)があり、創造神アトゥムよりシュウ(大気)・テフヌト(湿気)がうまれ、そこからゲブ(大地)・ヌト(天空)がうまれ、オシリス・イシス・セト・ネフティスがうまれた。

よくご存知とは思いますが……これは……砂漠と嵐と雷そのものでもあり、その力が意味する憤怒でもあります……。

セト神はヘリオポリス九柱神に数えられる砂漠と暴風、戦争の神!
王位を狙って兄オシリスを殺害したり(のちにオシリスはイシスとアヌビスの尽力により冥界の神として蘇る)、その息子ホルスと長きに渡って争いを繰り広げたりします。

セトと小鳥遊ホシノ

ブルアカでホルスといえば「暁のホルス」こと小鳥遊ホシノ!なんだけど、そのヘイローはセトとの戦いで失われたホルスの目=ウアジェトの目を模してる。っぽい。
ウアジェトの目はエジプト全土を旅し、知恵を宿したのちホルスの身に戻ったとされ、叡智や再生の象徴になったみたい。目が旅するってすごい。

すなわちセトはホルス、オシリスと非常に因縁深い……宿敵とも呼べる存在なのだ!そのうえ砂嵐を引き起こす神だっていう!これアビドスに関わってなきゃウソってレベルじゃない!?ちなみに「アビドス」はオシリス復活の聖地を指す言葉です。

あと地下生活者が前説してるのもあやしい!
総力戦でゲマトリアが前説しがちなのもあるけど……このタイミングで!対策委員会編3章……本格始動しますよ~ってタイミングで!地下生活者でてくるからこれ何らか絡んでくるんじゃないの……?とか思ったりする!

”地下生活者が属していた”世界

新しい世界……ええ、感じます。この世界の異物感を……。
書が変更されルールが変わったのなら、これは……また新しいキャンペーンが始まったということで……。今度の書は……小生に、どんな気付きを与えてくれるのでしょう。
新しい「RULE BOOK(コデックス)」は__学園都市……それに、先生?

地下生活者は世界をTRPGとして捉え、その構造が変わることを「コデックスの変更」と表現している!なんだか「学園都市」になる前のキヴォトスを知ってるみたいで、

貴様らごときが、「ゲマトリア」という崇高な求道を名乗るぅ……?そ、そんなの、ゲマトリアの名が……名が、廃るだろうが___!?!!!

対策委員会編3章プロローグにおけるこのセリフも、旧ゲマトリア(※いまのゲマトリアはかつてキヴォトスに存在した組織の名前を黒服たちが勝手に拝借している)を知ってるからこそ出たものなんじゃない?とかおもったり。

ので、名もなき神々が存在してた時代から今まで生きてきたのかな……って考えてたんだけど、

神々の星座……?それは小生が属していた世界……あの書に記録されている……超越的な存在たちです……。

これは一体……!!?

解釈の方法はいろいろある。ひとつずつ検証していきたい。

説①「神々の星座」と「名もなき神々」は同じ時代に存在した。また、双方はニアリーイコールな存在である。

ちょっとこれは考えにくい気がしてる。名もなき神々って自然崇拝の産物みたいだから、「セト」っていう神話のビッグネームはなんか全然なじんでない。
むしろ……どっちかっていうと生徒に近い?生徒が忘れられた神々なら、セトは「忘れられてない」状態の神ってことになる……。つまり名前のある神!

もしセトの憤怒が同じ時代に存在してたとしたら、無名の司祭さんたちは「こんなの違う!」って言ってただろうし……あれ?名前のある神を信仰してたひとたちがウトナピシュティム作ったりしたのかな?

ともかく、無名の司祭さんたちも「崇高」「神秘」「恐怖」っていう概念をつかってキヴォトスを説明しようとしてるから、「神々の星座」はもっとまるきり別の世界から現れるものなんじゃない?って思う。

説②「神々の星座」は「名もなき神々」よりも古い時代に存在した。

ありえなくない!この場合だと地下生活者さんがほんとにほんとに長生きってことになるんだけど……。もしくは地下生活者さんが時間転移能力をもってて、いろんな時代を飛び飛びに楽しんでるとか!そういう可能性もあるよね。

説③「小生が属していた世界」とは、この現実世界を指す。

ゲマトリアはみんなキヴォトスの外からやってきたひとたちで、「キヴォトスの外」って概念についてはいろいろぼかされてる。おんなじ世界のような、別世界のような……行き来はそんなに難しいことじゃないっぽい。

で、ゲマトリアはキヴォトスって都市をすごくメタ的に捉えてて、その性質を研究するためにわざわざ出向いてる。そこで、たとえば先生やゲマトリアの出身世界がわたしたちの生きるこの世界だとして……。「あの書に記録されている、超越的な存在たちです」の「あの書」ってこの世界の神話文献だったりしない?

地下生活者のことだから全然コデックスのこと指してる可能性も高いんだけど。「よくご存知とは思いますが……」とか言いながらセト神の性質を説明したりしてるし、なくもないライン。

けっきょくどれが正解かなんて分かんないんだけど、
ざっくりまとめると「神々の星座は遥か太古、あるいは別次元の存在で、生徒とは異なりそのものの名と性質の一部を有している」ってかんじ!
名前のある神の力の断片っていうか……キヴォトスフィルター通す前の神性とかって解釈しちゃってもいいのかも。そう考えると激ヤバじゃない??

個人的には……なんらかの理由によってアビドスに現れた(or呼び出された)セトの憤怒が、自治区の砂漠化現象を引き起こしたんじゃないか……とか考えてる。ただの妄想だけど!

制約解除「ペレツ・ウザ」

ここからは余談。今回の「制約解除決戦」ってかっこいいネーミングは、「シッテムの箱の制約解除」を指すものだった!
制約解除により実行されるプロセス「ペレツ・ウザ」は、ゲーム的に「編成可能な生徒数が増える」という形で再現されているものとおもわれる……。

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ここで登場した「ペレツ・ウザ」という単語は例にもれず聖書に記されてるもの!

まずシッテムの箱の元ネタっぽい「契約の箱」っていう神聖なアイテムがあります。

★契約の箱

モーセが神より授かった10の戒律(殺したり盗んだりしてはいけないよ、みたいな教え)=十戒が記された石板を収めた箱。

それを、イスラエル王となったダビデは新都エルサレムに運ぼうとする。牛車で。
するとその途中に牛がよろめいたので、ウザという人物はとっさに箱を支えようとました。しかし箱は超・超神聖なアイテム!不用意に触れたウザは神の怒りを買い、絶命してしまいます。そして以降、その場所はPerez-uzzah(ウザへの怒り)と呼ばれるようになったのです……。

というのがペレツ・ウザにまつわるエピソード。ウザさんかわいそうなんだけど、たぶんこのお話は神の神聖性を表してる……んだと思う。

なんでこのワードが今回使われたかは分かんないんだけど、シッテムの箱が「契約の箱」に由来するものなら、その機能名も聖書のエピソードにいろいろなぞらえてるのかもしれない。

おわりに

おたくはこういう神話とか聖書モチーフの小ネタすきがち。だからブルアカほんとだいすき……。ブルアカふだんずっと「かわいい」を浴びせまくってくるんだけど、ふとした隙にエヴァっぽいワクワク謎ワードしこんでくるからずるい。やめられない。

今回タイトルに「考察」っていれたけど、実際そんな大したものじゃなくて……でもこういう妄想ぶわーって暴走させる時間ってすっごく楽しくて!
結果ぜんぜん間違ってたりはあるんだけど、無我夢中に考えてる時間にこそ価値があるっておもうのです。

いろんな方面から楽しませてくれるブルアカがだいすきです!今日も今日とて……かんしゃあ~~!!!!!

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メインストーリーFinal. あまねく奇跡の始発点編1章「シャーレ奪還作戦」を読みかえす!【Scenario Archive】

すべてのおわりとすべてのはじまり。メインストーリー最終編、第1章「シャーレ奪還作戦」を読み返そうって記事!
本編は2023/01/22に公開された。

「先生よ__これまでの物語は全て忘れるが良い」

「これからお前の身に起こることは、最早そのような物語(モノ)ですらないのだから」

「しかして、始めるのだ。物語と呼ぶに満たない、歪な創作を」

「哀れで、未熟で__物語にすら満たぬ歪な創作を」

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ベアトリーチェの儀式に巻き込まれ、白昼夢の中に精神を囚われていたセイアは、その彼方で謎めいた少女__百鬼夜行の大預言者クズノハと邂逅する。

クズノハによれば、セイアを蝕んでいるのは「色彩」と呼ばれる超存在であるのだという。

色彩は物事の根源を反転し、本質を歪曲する力を持つ。色彩によって露出された者の肉体は捻じれ、精神をも侵されて、異物と成り果てるのだ。
ベアトリーチェは儀式を通じてキヴォトスの外部に通じる窓を開き、色彩を利用して肉体を変質させんとしたようだった。間接的に色彩と接触したセイアは変質にこそ至らなかったものの、このままでは現実の肉体が崩壊してしまうのも時間の問題だ……。

ミカを助けたいと願うセイアに、クズノハは「自身を構成する本質をひとつ手放せば、色彩の侵食から逃れることができる」と語る。セイアにとってのそれは、"未来視"の力であった。

そして現実への帰還を選択したセイアは、力が失われゆく過程で最後の予知夢を視る__。

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AL-1S。名もなき神々の王女。キヴォトス以前に存在していたこの世界の主、神秘の前に淘汰されるはずだった旧き人__「無名の司祭」たちのオーパーツが発見されたことについて、ゲマトリアは議論を交わしていた。
オーパーツとは既存科学を凌駕する古の超科学のことであり、ベアトリーチェ保有していた巡航ミサイルや、アツコをヘイローの破壊より守ったドローン装置もその一つに数えられるものであった。

しかしそのようなオーパーツを持ってしても、ベアトリーチェの野望は叶わなかった。シャーレの先生という変数のためだ。キヴォトスが「園都」という概念で存在する限り、先生はゲマトリアを凌駕する……それこそがこの"物語"のジャンル、この世界のルールだからだ。
憎しみに囚われたベアトリーチェは、黒服たちに対し「色彩をキヴォトスに誘導した」ことを明かす。

そして先生は、セイアと同じ奇妙な予知夢を視ていた。全ての色が抜け落ちた、モノクロの世界で。歪なヘイローのシロコが、こちらに銃を突き付けてくる……そんな悪夢を。

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ミレニアムのゲーム開発部は、"宇宙勇者パーティースペースオペラもの"をテーマに新作の開発に取り掛かっていた。勘違いから「ケイ」と名付けられ、鍵という存在理由までもを否定されたKeyは、ひとまず「アリス」を見守ることに決める。

その頃セミナーの執務室では、ヒマリエイミリオの残した膨大な調査データの中から「別の特異現象に備えろ」というメッセージを発見していた。リオより任を解かれ、C&Cに合流していたトキは、しかし後始末をつけるためか自らヒマリたちに協力を申し出る。

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いっぽうトリニティでは、サクラコがアリウス自治区に隠されていたユスティナ聖徒会の礼装を見つけ出していた。アリウスを弾圧しながらも、彼らのトリニティ脱出を助け、復興を支援した最後の聖徒会長。彼女が礼装を放棄し、この地に隠匿したのは罪悪感か、責任感のためか……。サクラコはシスターフッド代表としての正当な権限のもとに、礼装の継承を宣言する。

そしてまた、トリニティ議事堂では三度に渡る聴聞会がついに終わりを迎えようとしていた。「ティーパーティーとしての全権限剥奪」「パテル分派の新代表選出」を条件に、ついにミカに対しては学業の復帰が認められることとなる。

 

キヴォトスを研究対象とするゲマトリアにとって、その崩壊はまったく望ましいものではなかった。ベアトリーチェは世界の滅亡と創造の権限を所有する絶対者になるのだと哄笑を上げている……色彩に触れ、狂気に呑み込まれてしまったのだ。黒服の指示を受け、ゴルコンダはベアトリーチェをキヴォトスの内より消し去るのであった。

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アビドス砂漠D.U.郊外の廃遊園地スランピアミレニアムの廃墟トリニティとゲヘナの境界付近ミレニアム近郊の都市サンクトゥムタワーの中央……キヴォトス全域の計6箇所で超高濃度のエネルギー体が観測された!しかし不思議なことに、データ上では存在するはずのそれが、実際に目視で確認することができないのだ。

先生より奇妙な予知夢の話を聞かされていたリンは、現象の原因と正体を突き止めるべく連邦生徒会長代行の権限を行使し、緊急プロトコルを発動する。各自治区の生徒会代表を招集し、「キヴォトス非常対策委員会」を発足するのである。

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だが財務室長アオイは、その行為が防衛室の権限を侵害していることを告げる。今のリンは、連邦生徒会長の失踪を理由に代行権限を振りかざしていると見なされても仕方ない状態なのだ。

当の防衛室長であるカヤはリンに対し友好的に接するが……彼女の内に恐るべき野望が渦巻いていることをリンは知らなかった。

 

キヴォトス非常対策委員会の発足に伴い、カヤが手配したヴァルキューレ生の警護のもとサンクトゥムタワーに移送されることとなった先生。しかしそれは、カヤと繋がるカイザーPMCの高位指揮官・ジェネラルの罠だった。アビドス砂漠から「構造体」を発掘したカイザーコーポレーションは、ついにキヴォトスの掌握に動き出したのだ。

そしてカイザーPMCの不穏な動きを追ってアビドス砂漠まで赴いていたシロコは、そこで不気味な巨像と対峙する。ホシノが「逃げて」と叫んだその瞬間、赤黒い閃光が放たれて__。

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PMC兵により囚われてしまった先生を助けたのは、傷だらけのヴァルキューレ公安局長・カンナであった。さらに駆けつけたキリノフブキの協力を経て、先生は牢からの脱出に成功する。そしてカンナは、息も絶え絶えに先生が倒れた後のいきさつを語る。

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先生と防衛室長のカヤが行方不明となったことでキヴォトス非常対策委員会は発足に至らず……さらに行政委員会の過半数がリンの不信任に同意してしまったため、彼女の行政命令は再信任投票まで停止されることとなった。

そして連邦生徒会が無防備になった隙に、カイザーPMCがサンクトゥムタワーを襲撃。行政委員会を解散させ、D.U.全域に戒厳令を敷いてしまったのだという。D.U.の交通網、通信網は全て遮断され、D.U.の治安維持は戒厳令のもとカイザーPMCが担うこととなってしまったのだ。

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つまり今のカンナは、組織の命令に背いているも等しいのである。彼女は自分のような汚職警官のために此度の事態が引き起こされたのだと深い責任を感じている様子であった……。

PMCの追っ手が迫る中で、先生はカンナより受け取ったシッテムの箱を再起動させ、たった1秒だけ救助要請を飛ばすことに成功する。すると直後、ガラスを突き破ってRABBIT小隊の4人が駆けつける!

時を同じくして……キヴォトス中の神秘が消えゆくことを惜しむ黒服たちのもとに、黒装束に身を包んだ『シロコ』が襲来していた。

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カイザーPMCはシャーレ地下にリンを幽閉し、連邦生徒会長が残した物質生成器・クラフトチェンバーを起動させてサンクトゥムタワーの行政制御権を強奪したようだ。

先生たちはサンクトゥムタワーの地下通信センターに逃れていたモカアユム、そして正義の心を持つ公安局の生徒たちの協力を得て、カイザーのSOF(特殊部隊員)を突破。リンを助け、行政制御権の奪還と通信網の復旧を成し遂げる。

すると途端、先生のスマホには大量のメッセージが流れ込んでくる!その中には、「シロコが自転車だけを残して消えた」という不穏な文言が含まれていた。

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直後。キヴォトスの空は赤く染まり、シャーレにはデカルコマニーとゴルコンダ……否、フランシスが現れる!

「この物語は、一つのジャンルを掲げていたが故に、“先生”が主人公でいることができた」

「物語であったから、あなたは無敵だった__これは“そういう”物語だった」

「しかし今となっては__この物語は、覆された」

「これが__もう物語でなくなったするならば、お前はもう何者でもない」

「学園と青春の物語は、幕を下ろした」

フランシスの言葉をしかし先生は真っ向から切り捨て、「どんな未来であっても乗り越えていく」と強く言い放つ。

「であれば、それを見守るとしよう。先生__いや、"主人公"よ」

「絶望を__破局を迎え__そうして、結末へと走り出すエンディングを!」

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シロコに銃口を突き付けられながら、黒服は静かに悟っていた。色彩は既に「名もなき神」と接触した後だったのだと。

「嗚呼、狼の神の裏側は__そういうことだったのですね」

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「命あるすべてを常世へと導く、死の神……それがあなたの神秘の裏側、恐怖であった、と」

「これより相対するは__死の神アヌビスが引き寄せた、色彩の嚮導者」

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先生は面識ある全ての生徒に向けてメッセージを送る。この先に何が待ち受けていたとしても、大丈夫。今回もまた、皆で一緒に乗り越えていけば良いのだ。

「ここからは、シャーレの番だよ」

イベントストーリー「喰積の 前にいささか ~一番勝負~」を読みかえす!【Scenario Archive】

2023正月もゲヘナにはじまる!きたぞブルアカ料理バトル回!「喰積の 前にいささか ~一番勝負~」を読み返そうって記事!
本編は2022/12/28に公開された。

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新年を前に商店街の小さな食堂「スズメ亭」を訪れた美食研究会。その料理の数々に舌鼓を打つハルナらであったが、なんとスズメ亭は今年いっぱいで閉業してしまうのだという。

仕入れ先である大手食品会社ニャオフードの価格改定、そして商店街のフランチャイズ化によって個人経営の店は立ち行かなくなってしまったのだ。

ニャオフードのフランチャイズ化に応じ、その傘下に入れば従来の価格帯は維持できるのだが……女将には、代々受け継がれてきた店を守りたいという思いがあった。そこでさっそくフウカ・ジュリ・先生を誘拐してきたハルナは、スズメ亭廃業阻止のため動くことに。

新たな仕入れ先の紹介や新メニューの考案などで女将を助けようとするフウカ。するとそこに、グルメヘルメット団が速やかな立ち退きを要求してくる!グルメヘルメット団とニャオフードには繋がりがあるのだ!

怖気づく女将を励まし、試食会で客の意見を取り入れたフウカらは低価格帯のメニューを作成することに。だがニャオフードは一帯の食材を買い占めることでそれを妨害しようとする。スズメ亭がフランチャイズ化に抗う店々の精神的支柱となっていたためだ。

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ニャオフード本社に殴り込みをかけたハルナは、会長ニャオモト・カンと相対。口論の末、おせち料理対決によって雌雄を決することに。ハルナは商店街の人々がニャオフードの提供する粗悪品に慣れてしまうこと……美食という幸福を失ってしまうことを危惧していた。

工場での大量生産が可能なニャオフードとは異なり、スズメ亭側は手作業で400人前のおせちを用意せねばならない。勝ちを確信するニャオモトであったが、しかし毎日4000人分の給食を作っているフウカらにとってこの程度は朝飯前!そこに味に妥協を許さぬ美食研究会の協力!スズメ亭は「後味に変化をつける」ことで審査員らの心を掴み、見事勝利を収めてみせるのだった。

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そして新たな年に、先生は祈りを捧げる。自分の決めた道を歩む人も。今は道を違えた人も。この年が、多くの人にとって幸せな時間になるよう__。

 

「うわわっ!?鯛の焼き物が暴れ出したよ!」

「ううっ、すみません!また私のせいで……!」

「うふふ……これは美食研究会として見逃せませんわ」

「やめてって、ねえ!ここには先生もいるんだよ!」

 

「ハルナあああああ!?」

 

かくして新年を迎えたキヴォトスに、ひとつ大きな爆発音が轟くのだった。

トリニティ:『救護騎士団』を解説する!【Character Archive】

救護騎士団

医療機関でのボランティアや怪我人の治療を行うトリニティ最古の部活動。
ヨハネ分派をその前身とする。

蒼森ミネ

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3年生。17歳。168㎝。誕生日は11/23。
救護騎士団の団長。ヨハネ分派の首長でもあるため、実はティーパーティーに参加する権限を有している。
傷を治すより傷の原因を取り除くべき」という考えを持ち、日常的に巡回救護(パトロール)を行っている。
固い意志と信念、確かな戦闘能力を備える頼もしい人物だが、思い込んだら一直線な性格がたまにキズ。一般生徒からは「ミネが壊して騎士団が治す」などという文言で恐れられている。
いっぽう女の子らしく可愛いものも好きで、紅茶に関してもハスミと匹敵するレベルの知識を持っている。思い悩んだ時にはティータイムを設けるようにしているのだとか。
使用武器はショットガン「救護の証明」。
先生との初対面はエデン条約編4章。

・エデン条約編1~3章
アズサによって爆破されたセイアの部屋で、意識不明の彼女を発見。セイアの身を守るため「セイアの死」という偽情報をティーパーティーに流し、救護騎士団にも内緒でセイアの身をトリニティの外へと連れ出した。
その後はセイアの治療と警護に努め、エデン条約編3章でようやく意識を取り戻した彼女とともにトリニティへと帰還した。

・バレンタイン
先生のもとに向かうワカモの前に立ちはだかるも、彼女の意図を察して見逃すことに。

・エデン条約編4章
弱体化したティーパーティーには助けが必要だとして会議に参加。エデン条約事件で聖徒会の姿が認められたことからシスターフッドの関与を疑い、サクラコと火花を散らす。
その後、救護騎士団を率いてアリウス修復作戦に協力。アリウス兵を蹴散らし、後輩らにその治療を任せながら先生とミカの救出に向かう。

・絆ストーリー
子犬を助けるために家屋の壁を破壊したり、道路に飛び出した子供を助けるためトラックのバンパーを歪めたり、救護騎士団の逆探知権限を行使してイタズラ電話の犯人をとっちめたりする。ミネの救護は誰にも止められない!

・聖堂のメリークリスマス
ボランティア中に不良生徒からの訴えを聞き、正義実現委員会が非道を働いたと信じ込んでツルギたちと衝突することになってしまう。後に騙されていたことに気付き、己の処分を正義実現委員会に委ねる……も、そのまま彼女らのクリスマスパーティーに招待される。

・最終編
セリナやハナエを率い、色彩ヒエロニムス攻略戦に参加する。

 

鷲見(すみ)セリナ

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2年生。16歳。156㎝。誕生日は1/6。
助けを求める声があれば「いつどこであろうとも」一瞬で駆けつける心優しい少女。なぜか先生の状況をだいたい察している。
学園外の病院でも、ハナエとともにボランティア活動を行っている。幽霊は苦手。
使用武器はアサルトライフルタクティカルセラピー」。
先生との初対面は本編外(絆ストーリー)。

・絆ストーリー
疲労から倒れた先生を看病したり、転びかけた先生を助けたりするセリナ。
シャーレのセキュリティシステムにも引っかからず、監視カメラにも映らないその超人的な動きに先生は疑問を覚えるも、その善意にまっすぐ感謝。日々の努力を労うべくサンドイッチを振る舞う。

・エデン条約編3章
救護騎士団として負傷者の治療に奔走。事件解決後、行方知れずとなっていたミネの帰還に笑顔を浮かべる。

・古書館の魔術師
やはり言わずとも先生の求めるものを察しており、患者への対応を手伝ってくれたヒナタに対して精聖薬を手渡す。その後、七転八倒団の治療を担当して正義実現委員会との戦闘を長引かせた。

・エデン条約編4章
夜明けにいきなり招集を受け、アリウス修復作戦に参加することに。困惑しつつも、ハナエとともにミネの生み出す怪我人を治していく。

・キヴォトス晄輪大祭
ゲヘナ救急医療部との合同医療本部にて、セナとともに怪我人の治療にあたる。

・聖堂のメリークリスマス
救護騎士団のチャリティーイベントに参加。サンタ衣装に身を包み、子供たちにプレゼントを配ったり募金活動に励んだりする。救護騎士団に入るまではサンタクロースの存在を信じていた様子。

・絆ストーリー(クリスマス)

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先生からマフラーを貰ったお返しに、救護騎士団特注の健康セットと指圧マッサージをプレゼントする。先生と一緒にいられる時間が嬉しいらしい。

 

朝顔ハナエ

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1年生。15歳。150㎝。誕生日は5/12。
ダンスやチアリーディングが趣味の元気いっぱいガール。患者にその元気と笑顔を分け与え、精神面から治療する。
使用武器は兎ストラップ付きのアサルトライフルハッピースマイリー」。
先生との初対面は本編外(絆ストーリー)。

・絆ストーリー
医療知識の少なさのために、膝を擦りむいた先生の足を切断しようとしたり、先生を注射の実験台にしようとしたりする。参考にしている医学書が古い!

・エデン条約編3~4章
セリナとともに活動。エデン条約事件で奔走したり、アリウス修復作戦に参加したりする。

・Get Set, GO!~キヴォトス晄輪大祭~
チアガール姿で相手校を問わず全力で応援。その可愛さと元気を振り撒いた。

・聖堂のメリークリスマス
サンタ衣装で救護騎士団のチャリティーイベントに参加する。

・絆ストーリー(クリスマス)

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部屋を暖め、クリスマスツリーを飾り付け、プレゼントのお礼としてクッキーやミルクを用意し……サンタクロースを迎える準備を整えたのち、眠りに落ちるハナエ。それを見届けた先生は、そっとクッキーを口にしプレゼントを買いに出かけるのだった。

イベントストーリー「聖堂のメリークリスマス ~救護騎士団の贈り物~」を読みかえす!【Scenario Archive】

クリスマスの街に……サンタな天使と白衣の戦士が舞い降りる!
ノンストップミネ団長が見れる「聖堂のメリークリスマス」を読み返そう!

本編は2022/12/14に公開された。

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キヴォトスの冬がやってきた!先生はサンタ衣装に身を包んだセリナハナエとともに、救護騎士団のボランティアに参加する。救護騎士団はキャロルを歌い、手袋や帽子を配ったりしながら、毎年募金活動に励んでいるのだ。

そんな最中、チンピラたちが「特別に用意したクリスマスチキンを正義実現委員会に奪われた」と泣きついてくる。それが本当なら酷い話だが……彼女たちが何の理由も無しにそんなことをするだろうか?

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ひとまず団長のミネに事情を伝えてみると、たちまち彼女は憤慨。仲間が道を誤ってしまったのなら、それを正すこともまた「救護」!だとして、止める間もなく飛び出していってしまう。

そのころ、正義実現委員会はカフェを貸し切ってクリスマス会を開いていた。

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だがそこにミネが登場!なにやら一方的な思い込みに突き動かされているらしい彼女からパーティーを守るため、ツルギハスミマシロたちは応戦。その激しい戦闘の陰で、先のチンピラたちはしめしめと笑みを浮かべていた。

なんと「特別なチキン」の正体とは、スコヴィル値220万オーバーのヘルファイアチキンであったのだ!
あらゆる辛味成分を詰め込み、もはや毒物と化したそれを、脅迫まがいの方法で道行く人々に押し売ろうとしていた不良たち。その野望を挫いた正義実現委員会に恨みを晴らすべく、彼女らは救護騎士団の想いを利用したのだ!

ハスミから真実を告げられたミネは自らの過ちを悟り、セリナとハナエ、そして正義実現委員会の面々とともに不良共を叩きのめすのだった。

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武装を解除したミネはハスミに己の処分を託すが、彼女たちはそれを許すばかりか、「パーティーは人が多い方が楽しい」として救護騎士団をカフェに招き入れるではないか。感謝し、振り返り、他者に何かを施す……それこそがクリスマスの本質なのだ!

メインストーリーVol.2 時計じかけの花のパヴァーヌ編2章「友情と勇気と光のロマン」を読みかえす!【Scenario Archive】

明らかになるミレニアム生徒会長!C&C5番目のエージェント!そしてアリスの正体!急展開を迎えるパヴァーヌ編2章をいっきに読み返そうって記事!
2022/11/23に前編、12/07に後編が公開された。

①ゲーム開発部の日常

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「鏡」をめぐる騒動から暫くして。セミナー会長・調月リオヒマリを呼び寄せ、「アリス」の正体に関する意見を交わし合っていた。

アリス__AL-1Sとは、無名の司祭が崇拝するオーパーツにして、古の民が残した遺産"名もなき神々の王女"である。それこそが、2人の辿り着いた結論であった。

しかしリオは彼女を「世界に終焉に導く最終兵器」と、ヒマリは「かわいい後輩」と解釈。やはり相容れぬとドローン兵器AMASを持ち出すリオに対し、ヒマリはハッキングを駆使して逃走を図る。だがヒマリの行く手には、「5番目のC&C」が待ち受けていて……。

次のミレニアムプライスに向けて新作RPGの企画会議を開いていたモモイミドリは、ゲームの方向性を巡って衝突。その間に、アリスはユズの命を受けて先生とともにヒント探しの旅に出ることに。

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ミレニアムの生徒たちから可愛がられ、一度は激しくぶつかり合ったネルとも仲良く遊ぶアリスの姿を、先生は微笑ましげに見つめるが……そんな「平凡な日常」は、前触れなく崩れ去ってしまうのだった。

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②魔王の覚醒

きっかけは、ミレニアム郊外で複数の奇怪なロボットが発見されたことにあった。電源もポートも無く、そも表面に継ぎ目すら無い。ヴェリタスから相談を求められた先生やモモイたちはロボットの正体について頭を悩ませるが、そこでアリスは一人、何かに導かれるかのようにしてふらふらとロボットのもとに歩み寄っていく。

そしてアリスとロボットが「接触」したその瞬間、モモイの持っていたゲーム機がひとりでに起動。直後、ロボットとアリスの瞳には紫色の不気味な光が宿る。

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「コードネームAL-1S起動完了」

プロトコルATRAHASISを実行します」

愕然とするユズたちに対し、淡々とロボット兵たちの砲門を向けるアリス。ヴェリタスの部室が破壊の嵐に呑まれるなか、アリスは攻撃目標の生存を確認するとレールガンにエネルギーを充填し始める。
すんでの所でネルが駆けつけ、アリスを気絶させたことで事態は収束するが……モモイは重傷を負い、昏倒状態に陥ってしまうのだった。

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③5番目のエージェント

正気を取り戻したアリスは己自身を責め苛んで、今にも押し潰されそうになっていた。
先生は彼女を励まそうとするが、そこにリオが現れてアリスの正体が「未知から侵略してくる不可解な軍隊」__Divi:Sionの指揮官であることを告げる。
アリスは生命体ではなく、それに似た姿を取っているだけの……危険極まりない兵器なのだと。アリスは彼女が思うような「勇者」ではなく__むしろその反対。世界に滅びをもたらす「魔王」なのである。故に、アリスはこの世界に存在してはならないのだ……。

リオの放つ冷徹な言葉が、アリスの心に深々と突き刺さる。先生やミドリたちは当然ながら憤慨するが、そこに真理が含まれているのもまた事実だった。

リオはアリスのヘイローを破壊するべく、ネルに彼女の確保を命じる。ネルは「胸糞の悪い任務」には付き合っていられないと反旗を翻すが……そこに部長である彼女さえ知らなかった"5番目"のC&Cエージェント・飛鳥馬トキが現れる!

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ネルはリオの作り出した特殊な「武装」を操るトキの前に組み伏せられ、先生やミドリたちもまたリオのAMASによって制圧されてしまう。そしてアリスは悲しげな笑顔を浮かべながら、リオたちに連行されていくのだった。

「大丈夫です。アリスは生命体ではないのですから」
「アリスは、ミレニアムの生徒ではないから。いなくなっても、大丈夫です」

「アリスは……勇者、ではないから……」
「アリスは……だい……じょうぶです」

「みんな、アリスと一緒に冒険してくれて、ありがとうございました」

「アリスは……今まで本当に幸せ……でした」

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④要塞都市エリドゥ

沈痛な表情を浮かべるゲーム開発部やC&Cの面々だったが、意識を取り戻したモモイの「そんなの納得いかない!」という単純明快なひとことを受けてリオと戦う決意を固める。
ユウカとノアの調査によれば、リオはセミナーの予算を横領してキヴォトスの終焉を阻止するための要塞都市「エリドゥ」なるものを秘密裏に建造していたらしい。アリスが攫われたのはその中央タワーだ!

一行はヴェリタスの支援を受けつつ物流輸送用の無人列車でエリドゥ内部へと侵入。C&Cがトキを引き付けているうちに、先生とゲーム開発部、エンジニア部はアリスの奪還へ急ぐ。
しかしその作戦もリオの読み通りであった。リオは最大の敵であるネルをトキに注力させると、先生らのもとに超火力兵器“アバンギャルド“を差し向ける。窮地に陥るモモイたちであったが、チヒロが差押品保管所より「」を奪取したことで形勢は逆転。リオのコントロール権を剝奪し、アバンギャルド君の撃破に成功するのだった。

コールサイン・ダブルオー

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だが中央タワーの前でトキは対アリス用に生み出されたパワードスーツシステム「アビ・エシュフ」を起動。要塞都市エリドゥ全域の演算機能を利用して“未来予知”を行い、あらゆる攻撃を撃墜・回避しながら一行を追い詰めていく。

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アビ・エシュフが陸上戦用であると知ったネルは彼女を屋上に誘い出し、爆破することで強制的に空中戦へと持ち込んでみせる。

結果としてトキを倒すことは叶わず、ネルは深手を負ってしまうが……ユズはネルの攻撃が僅かながらも通用していたことを見抜いていた。

ネルの攻撃が一瞬でも通じたのは、アビ・エシュフが落下への対応に演算能力を割いていたためだ。つまり、演算のリソースには限界があるのである!

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レーザー砲の直撃を受けながら、トキを中央タワーのエレベーターに押し込むネル。

瞬間、ヴェリタスがエレベーターの重力加速度を一気に引き上げる!たちまちアビ・エシュフの回避システムは麻痺。ネルは銃弾の雨を叩き込み、遂に勝負を制すのだった。

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コールサイン・ダブルオー。それはミレニアムにおける、“約束された勝利の証”なのだ。

⑥アトラ・ハシースの箱舟

リオも自分なりの正義と信念、責任感に基づいて行動していた。ただひとつ間違っていたとすれば__誰にも相談せずに一人で全てを判断し、そうして出した結論を他者へと強要してしまったことだろう。リオが愕然とするその傍らで、モモイたちはアリスのもとに駆け寄る。

しかし目を覚ましたアリスは、もはや「アリス」ではなかった。アリスの表層人格は、オーパーツを起動させるためのトリガーAI「Key」によってデータベース深部に隔離されてしまったのだ。

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Keyは己と繋がるエリドゥの膨大なリソースを利用して「アトラ・ハシースの箱舟」起動プロセスを開始。各地にDivi:Sionを出現させていく。
都市そのものを「箱舟」という概念に歪曲し、サンクトゥムを建立……すべての神秘をアーカイブ化することが、Keyに課せられた使命であり目的だった。

リオがキヴォトスの終焉を防ぐためミレニアムの技術と力、資源の全てを結集させて作り出した要塞都市が……今まさに終焉の発端になろうとしている。この事態を招いた責任を一人で背負おうとするリオだったが、先生は彼女が持ち出した「トロッコ問題」の例を用いて「全員で力を合わせて“全てを救う”選択肢を選びたい」と語りかける。

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すると直後、ユウカとノアがエリドゥ自体の電源をシャットダウンするではないか!エンジニア部もそれに続き、アバンギャルド君Mk.2を駆ってDivi:Sionたちを蹴散らし始める。

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さらにエイミによって隔離施設から救出されていたヒマリも駆けつけ、モモイたちに精神ダイブ装置の使用を促す。アリスの人格が完全に塗り替えられてしまう前に、データベース深層に眠る彼女を叩き起こしてくるのだ! 

⑦わたしたちのクエス

ダイブ装置を使い、アリスの精神世界に突入するモモイ、ミドリ、ユズ、先生。
大切な人たちが苦しんで傷つくのなら自分はこのまま消えるのが正しいのだと悲しげに呟くアリスに対し、4人はそれを真っ向から否定する。
ミレニアムプライスで受賞し、部活を守れて、ただ怖いだけだったネルと一緒にゲームをするような仲になれたのも……全部、アリスがいてくれたからこそなのだから。

「たとえアリスが魔王だったとしても、そんなの関係ないよ……!そんなの、ただのジョブにすぎない!自分が誰なのか、それは自分自身で決めるものだよ!」

「アリスは、ただ自分がなりたいジョブを選んで転職すればいいんだよ!」 

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「アリスは……魔王なのに……世界を……滅ぼしてしまう……のに……」

「いいんですか?みんなと一緒に……クエストを続けても、いいんですか?」

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「それなら……アリスも!勇者になって……!みんなと……」

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「モモイ、ミドリ、ユズ。そして先生と……冒険を続けたいです……!」

アリスが本心からの願いを叫んだとき、精神世界に「光の剣」が現れる!

『王女よ……あなたのその力は、世界を滅ぼすために存在するというのに……!』

Keyが狼狽するなかで、アリスは光の剣を掴み、力強くまっすぐに言い放つ。

「違います!アリスのこれは勇者の武器です!」
「なぜなら!アリスがそう決めたからです!」

眩いばかりの光が弾け、Keyは消滅。意識を取り戻したアリスは、ゲーム開発部の面々とひしと抱き合うのであった。

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事件は一件落着。リオは簡素な謝罪文を残して失踪し、行くあてを失ったトキはC&Cに合流することとなった。
そしてゲーム開発部は、いつものごとく新作の開発に取り掛かっていた。ドタバタと騒がしく、賑やかに……。

勇者と仲間たちの冒険は、いつまでもずっと続いていくのだ。

イベントストーリー「Get Set, GO!〜キヴォトス晄輪大祭~」を読みかえす!【Scenario Archive】

多種多様なメディアミックスが行われた「キヴォトス晄輪大祭」!その本番ストーリーを読み返そう!
本編は2022/10/26に公開された。

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「晄輪大祭は、様々な学園の生徒が武器を置き、お互いの素肌をぶつけ合って親交を深める友愛の場……」

「それはつまり……■■と同じでしょう!?」

ハナコの衝撃的な選手宣誓で幕を開けた晄輪大祭。実行委員会ではアコハスミに責任を追求し、マリーが懸命にその仲裁に入っていた。

ミレニアムの総合優勝を目指すユウカは、大食い競走でゲヘナの美食研究会が大差をつけて勝利したことに危機感を覚え、人見知りのユズに代わって自ら借り物競争に参加。先生を連れて見事1位ゴールを果たす!が、お題の口外が禁じられているために観客たちからあらぬ誤解を受けることとなってしまうのだった。

アスレチックスタジアムの地下出入口に備品を運び出す不審な生徒の姿が確認された!
ユウカたち実行委員会が調査に赴くと、そこには週休4日制を要求するデモ隊が潜伏していた。彼女らはキヴォトス中の注目が集まるこの場でデモを行い、同志を増やそうと画策していたのだ。

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不良生徒が繰り出したトラック・クラッシャーは障害物競走が行われるスタジアム上に乗り出し、そこでシロコの「応援用ロケット」を受けたことで封じられていた戦闘機能を解放。セミナーの意思決定アルゴリズムに基づく厳しい裁定基準で半径1km以内全ての生徒を「不良生徒」とみなし、暴走を開始してしまう。実行委員会の面々は協力し、これをなんとか鎮圧するのであった。

ミチルが腹を壊したことによる騎馬戦の人員不足に悩まされていたイズナたちを見かね、ハスミはミレニアムの首位独走状態に歯止めをかけるためという名目で彼女らに策を授けることに。そして見事勝利を掴んだイズナたちは、満面の笑みを浮かべハスミに感謝を告げるのだった。

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ミレニアム、ゲヘナ、トリニティが同点の状態のまま迎えた最終種目。全ての決着は学園対抗リレーに委ねられることとなる!
身体能力の優れるツルギにアンカーを任せようとするハスミだったが、当のツルギはそれを辞退。ハスミにアンカーを薦めてくるではないか。

誰よりも晄輪大祭のために働いていたハスミが、このまま誰の目にも留まらないというのは悲しいことだ。だからお祭りの華である対抗リレーでぐらい、めいっぱい輝いて欲しい……そんなマシロたちの熱い後押しを受けて、ハスミは出場を決意する。

するとミレニアムからはユウカがアンカーとして参加していた。彼女もまた、セミナーのメンバーから強く押されてこの役を引き受けることとなってしまったようだ。
せっかく総合優勝のチャンスなのに!口を尖らせるユウカの姿に、先のやり取りを思い出したハスミは思わず破顔してしまう。

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息を切らし、表情を歪め、それでも走りきった学園対抗リレー。
結果、ユウカは5位、ハスミは 6位……1位を勝ち取ったのは美食研究会のジュンコだった。かくして、今回の晄輪大祭はゲヘナの優勝で幕を閉じることとなる。

からくもトリニティの総合優勝を逃したハスミだったが、「みんなのお祭り」である晄輪大祭を心から楽しめたためか、その気分は晴れやかだった。
そして後夜祭が始まるまでの休憩時間に、ハスミは実行委員会のメンバーに笑顔で紅茶を振る舞うのであった。